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高橋葉介 「夢幻紳士 迷宮篇」 [BOOKS]

先週の三連休は、めずらしく何にも予定を入れていない、ぽっかり空いた連休でした。
こんなのは久しぶりです。大概、何かしら外出の予定があるものですが。

何も予定がない、っていいですねえ。
家中ぴかぴかに掃除できたし、会社から持ってきた宿題も処理できたし、ジムに2回もトレーニングに行けたし。あとはDVDを観たり、読書したり。夕食にはちょっと凝った料理なんかも作ってみたりして。
のんびりできた上にいろいろ片付いて、大変有意義でした。

で、買い込んだ本を片っ端から読破していったのですが、その中で一番トリップできたのがこちら。

夢幻紳士 迷宮篇
高橋 葉介

早川書房 2007-05
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大好きな高橋葉介さんの「夢幻紳士」シリーズ最新刊です。目眩めく怪奇と幻想の世界。

「幻想篇」「逢魔篇」から続く三部作の完結編ですので、これ単品で読むより、三部作の最初から読んだ方がいいでしょう。
繰り返し繰り返し、同じモチーフや台詞が現れ、行きては戻りつ、ひとつの場面に収束していきます。
次々と場面が変わり、時にはインサートされ、前に出てきたシーンが形を変えて現れるコマ割りは、幻想映画を観ているような気分。
それでいて独りよがりにならず、読者に心地よい着地点を用意しているところはさすがです。
三作とも主人公の同じ台詞で物語を閉じる、というのも粋。

高橋葉介さんの漫画を読み始めて20年以上になりますが、常に私の好きな漫画家ベスト3に入っています。
面相筆を使った独特の絵柄は、人によって好き嫌いがあるかもしれませんが、ハマると病み付きになります。

シリアスな作品でもコメディでも、常に怪奇趣味と幻想的設定、ナンセンスが織り込まれた作風がすごく好みなのです。
というより、私の趣味の方が高橋葉介作品に影響を受けているんだろうなあ……。

設定や舞台を変えて描かれ続けている「夢幻紳士」。
4人目の夢幻魔実也の物語を堪能できて、幸せな連休でありました。


夢幻紳士は別格として、他の高橋葉介作品で私が好きなのは「クレイジーピエロ」。
スプラッタなシーンが多いので、グロが苦手な方にはとっつきにくいかもしれませんが、ピカレスクロマンの傑作です。

クレイジーピエロ (ヨウスケの奇妙な世界 (14))クレイジーピエロ (ヨウスケの奇妙な世界 (14))
高橋 葉介

朝日ソノラマ 1999-08
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